考え方

ビッグダディの子育てって、正解だったの?本人と娘達に、会ってきた。

2018年3月8日

目次

7回の結婚と離婚。お父さんの無茶苦茶な恋愛観、どう思ってたの?

yuzuka 因みに、お母様が最初に離婚して出て行かれた時って、記憶はありますか?

都美さん 私は一歳だったからな……。

柔美さん 私も三才で、記憶はほとんどないですね。

 

yuzuka なるほど。私が番組を見ていて凄く印象的だったのが、奄美大島で暮らす皆さんのもとに、離婚して家を出ていってから数年たったお母様が、突然、連れ子ちゃんを連れて出戻りしてきたシーンなんです。あの時の皆さんの反応が、凄く意外で。

みんなすんなりと「お母ちゃん、おかえり」って受け入れていて。そこに凄く驚きました。あれ?お母さんが幼いころに出ていったのって、辛い記憶なはずじゃないの?って。

都美さん そもそも「離婚した」「家を出ていった」ってことに対しても、悪いイメージがなかったんです。親であることには代わりがないので。だから、帰ってきてもそんなに驚かないし、もちろん怒りとかもありませんでした。

柔美さん まず、全く会ってなかったわけじゃないんです。全然そんなんじゃなくて、勿論親と子なので、会いたい時に会っても良いし、関係を崩さないようにしなさいってのがお父さんの教えなので、定期的に会ったり、勿論各自連絡も取り合っていました。

 

yuzuka 離婚して出ていって、関係性が変わってしまったわけではなかったんですね。

柔美さん はい。父から、「お父さんとお母さんはそういう関係ではなくなったけど、お前達とお母さんの関係が変わるわけではないんだよ」って説明を、何度も受けていましたから。

父は、私達が母が出ていったことに対してとか、母自身のことを悪く言うのが、すっごく嫌いで。父が母を悪く言うとか、そういうのも一切なくて。だから私達も、母についてマイナスな感情はありませんでした。

都美さん お父さん自身は、本当はいろいろ思うことがあるんだろうけどね(笑)お父さんは子どもが一番だから、そういうのも見せてこなかったんだと思います。今思えばですけど。

柔美さん これは言っても良いかわからないんですけど、「俺とは絶対に合わない人だけど、お前達にとってはたった一人の母親なんだから、悪くいうのは違うぞ」って。親のことを憎んで育ったらろくな育ち方をしないっていうのは、常々言われていましたので。

yuzuka なるほど……。そのあたりの説明は、徹底されていたんですね。それをふまえれば、あの時の皆さんの反応には、少し納得ができる気がします。

 

実の家族以外と暮らすということ

yuzuka それでは逆に、実のお母様が出て行かれたあと、例えば美奈子さんがやって来た時ですよね。その時の感情って、どういったものだったんですか?実のお母様以外の方と、一緒に暮らすことになるわけですよね?

柔美さん 再婚については、特に何も思いませんでした。みなちゃんとのことは、父が彼女と出会った頃からちゃんと全部報告を受けていたんですよね。だからとくに違和感もなかったです。

ただ、最初に会った時は、驚きましたね。イメージと違ったので。若くって(笑)

都美さん 一週間くらいは、「娘さんかな?」とか、「同居人の方かな?」って思ってたんです。

 

yuzuka 「誰だろう」って感じだったんですね。

都美さん そうそう。それで、みなちゃんの子どもたちとお風呂に入っている時に、「あの人だれ?」って聞いたら、「ママだよ」って。そうなんだ!あれがママなんだ!ってなりましたね(笑)

柔美さん あったね(笑)

 

yuzuka 美奈子さんとの関係も、問題はなかったんですか?

柔美さん 今はそんなに連絡はとってないんですけど、その当時は良かったですね。お母さんというか、友達って感じでした。年の離れたお姉ちゃんって感じ。仲良くしてました。

 

yuzuka  因みにお父さんの恋愛観って、少し特殊ですよね。結婚と離婚も、何回も繰り返されている。お子様から見て、そういうことに関して、マイナスな感情は湧かなかったんですか?

柔美さん 「関係ない」っていうと大雑把なんですけど、結婚や離婚はお父さんの人生の出来事であって、私達の人生には大きく関係がないんですよ。私達家族の母親が変わるわけではなく、あくまで、お父さん個人の奥さんが代わるという考え方なので。

都美さん 私達のお母さんはちゃんといるし、勿論いつでも会えるし、仲も良いので、気になりませんでしたね。

 

yuzuka なるほど。あくまでお母さんは一人。ご両親の離婚や再婚に、苦しみや悲しさは感じづらかったんですね。

都美さん 悲しく感じたことがないですね。

柔美さん みなちゃん含め、新たにやってくる奥さんに関しての感情は、どちらかというと新たな「友達」と暮らすって感じだよね。

 

yuzuka それはどのご兄弟も一緒で、内部でお父さんのやりかたに反発するようなお子様はいらっしゃらなかったんですか?「お父さん、やりすぎだよ!」って。

都美さん お父さんの考えは、自分の意見よりも圧倒的に正しいという信頼があるんですよね。

勿論意見は伝えますけど、伝えたらちゃんと「だけどお前な……」って、わかりやすく説明してくれるから。「やっぱりこの人が正しいな」って納得してしまうことがほとんどですね。

柔美さん お互いに、意見の押し付けがないんです。「こうだと思うよ」はあるけど、「こうしろ」っていう強制とか、そういう反発は、私達からも、お父さんからもなかったですね。

 

実子と連れ子。態度や扱いの違いって、なかったの?

yuzuka 因みに、所謂「連れ子」と「実子」だとか、「長男」と「末っ子」だとか、そういう、誰に対しては優しいのに、誰に対しては厳しいみたいな、お父様からそういう態度が見えることって、なかったんですか?

柔美さん なかったですね。

都美さん お父さんは「自分の家族が増えて嬉しい」って気持ちが大きくて、その家族に、血の繋がりとかって一切関係ないんです。だからみんなに平等だし、誰にだけ甘いって一切なくて。それが逆に寂しくて、自分に向いてほしくていろいろとちょっかいを掛けたりってのはありましたね(笑)

柔美さん 同じご飯を食べて、同じお風呂に入って、同じ価値観の中で過ごして。血の繋がりとかって、関係ないんですよね。だから、私達も連れ子だから鬱陶しいとか、そういうのは一切なかったですね。一緒に住めばもう家族って感じで、違和感も不快感も、全然なかった。

yuzuka あれだけの人数に分け隔てなく接するお父様も、それを受け入れる皆さんも、すごいですね。

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yuzuka

作家、コラムニスト。元精神科、美容整形外科の看護師で、風俗嬢の経験もある。実体験や、それで得た知識をもとに綴るtwitterやnoteが話題を呼び、多数メディアにコラムを寄稿したのち、peek a booを立ち上げる。ズボラで絵が下手。Twitterでは時々毒を吐き、ぷち炎上する。美人に弱い。

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