「子育ての正解」
本当はこの対談をする前から、そんなものが存在しないことにくらい、気づいていました。
正しい親。正しい教育。正しい環境。
そんなもの、家族によって、親によって、子どもによって違うに決まっている。
裕福でなんの苦労もない家庭に育っても、グレてしまう子どももいるし、
貧乏で厳しい親のもので育てられたって、幸せだと感じる子どももいるでしょう。
そんなものは、「人それぞれ」。それしか、言いようがないと思うのです。
ビッグダディの子育てが正しいかったかどうかなんて、私には分かりません。
食事もまともに取られない経済状況で子どもを産むことが、
やっぱりなんの問題もないとは思えないし、
結婚や離婚を繰り返すことだって、やっぱり素敵だとは思わない。
それらを受け入れられたのは、今回お話を伺ったお二人が、
たまたまタフだっただけなのかもしれないし、
勿論、私に話せない苦悩だって、本当は経験してきた思う。
それくらい、特殊な環境の中での子育てだったと思います。
だからこそきっと、あれだけの批判が殺到したのでしょう。
「子どもが可哀想だ」
だけど、
「もう一度、清志さんの子どもに生まれたい」
そう笑顔で話す二人にとって、この子育ては、間違いなく「不正解」ではなかった。
「子育てはこうあるべきだ」という理屈に基づいて、彼女達の人生を丸々否定する権利が、
果たして私達に、あるのでしょうか?
「子どもが可哀想だろう」と、林下家に嫌がらせをして来た人たちや、
「あんな子育ては間違えだ」と、ろくな取材もせずに、大声で間違った情報を垂れ流すメディアの人間たちは、
本当に子ども達のことを、考えていたのでしょうか?
きっと、考えていない。だって彼らにとって彼女たちは、ただの「ネタ」であり、他人だから。
真実がどうだったかなんて、子育てが正解だったかなんて、本当のところは、どうだって良いのです。
彼の話の中で、ひとつだけ、大きく頷いた言葉がありました。
子育ては、理屈ではなく、愛情に沿って行うべきだ。
きっと彼にとっては、それが全てだったのでしょう。
そしてそれが嘘ではないということだけは、今回の取材を通して、確信しています。
「正しい子育てって、なんだろう」
そんなことは、分からないけれど、一度だけ、考えてみてほしい。
柔らかい心と、子どもたちへの愛情さえあれば。
もっともっと、選択肢が広がるかもしれない。
子育てが楽しくなるのかもしれない。救われる人が、いるのかもしれない。
そう、思うから。
まだ子どもも産んだことがない私が、こんなテーマで話をすることは難しいけれど、
子どもを産んだことがある人も、そうでない人も。
「ビッグダディの子育ては間違えている」と感じていた私達は、
一度立ち止まって、「子育て」について、考えてみるべきなのかもしれません。
あなたが批判している「あの人」の子育てが、本当に間違えているのかどうかを。
yuzuka
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