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『DV被害から何故抜けられなかったのか?』 DVと洗脳について、yuzukaとみやめこが対談

『DV被害から何故抜けられなかったのか?』 DVと洗脳について、yuzukaとみやめこが対談

離れることを決めた、決定的な出来事

yuzuka:お母さんの一件があって、すぐに離れられたの?

みやめこ:いいえ。気持ちは確実に離れましたが、それでも「彼が可哀想だ」という気持ちからは抜け出せませんでした。「私しかいないんだ、一緒にいてあげなきゃ」って。だけど、それが勘違いだったって、決定づける出来事があったんです。

 

yuzuka:どんな出来事?

みやめこ:ある時、彼の元カノと知り合う機会があったんです。最初は元カノって時点で拒否反応だったんですけど、すごく心配してくるから話を聞いたら、その子も私と同じようにDVをされていたらしくって。そのうえ、その彼女と付き合う前の歴代の元カノ全員にもれなく暴力をふるっていたんだという話まで、泣きながら聞かされて……。

それで、やっと気づいたんです。彼は、私がいなきゃだめなわけじゃないんだ。寂しいから、とにかく誰かいてほしいだけ。そばにいて依存し合えるなら、誰でもいいんだって。

 

yuzuka:「私が一緒にいてあげなきゃ」って気持ちが、消えたんだ。

みやめこ:それまでは、この人は私がいなきゃだめなんだ、支えてあげなきゃいけないんだって思ってましたけど、私がいなくなったところで、他にすぐに女を見つけて、同じことをするんだ。ターゲットが変わるだけなんだって。そう思えるまで時間がかかりましたけど、それに気づいてからは可哀想って思わなくなりました。

 

yuzuka:それって、すごく大切なことだよね。DV加害者と離れるためには、「同情心を捨てる」ってのが、最も大切で、そして難しいプロセスだと思う

みやめこ別れを決意したら、まずは無理やりでも、今まで抱いていた彼に対しての「かわいそう」「ほっとけない」って感情は捨てなきゃだめだと思います。私が離れられなかった一番の原因は、その感情だと思うんです。一歩離れたところから、冷めた目で見ることです。「こんな人、幸せにならなくて良い」「放っておこう」って。

 

yuzukaDV被害者って、人生の主人公が「彼」なの。彼を幸せにしないといけない。彼を支えてあげなければならない……。だから、抜け出せない。まずは彼がおかしいって気づくことができたら、次は「自分」を主人公にする決意をする必要がある。私は自分のために幸せになるんだって、ちゃんと前を向くんだって。

みやめこ自分を主人公だと思えるようになったら、どうすれば良いか見えてきます。

私は幸せにならなければならないと気づいたし、幸せになるためには、今の現状を変えようと思えた。環境を変えるってすごく勇気がいるし、何かを捨てたら心にぽっかり穴が空いた気持ちになるけど、未来の自分の幸せ考えたら、もう、ちゃんとしなきゃいけないんだって。何度も戻りたくなって、引きずられそうになったけど、前を向きました。

 

yuzuka:それでみやめこちゃんは、彼のもとから離れることができたんだね。

みやめこ:はい。長い戦いだったけど、今はやりたいこともたくさんあって、自分のために生きようって、強く思えます。

 

yuzuka:じゃあ、現在DVに苦しんでいながらも、「別れたくない」という気持ちがどこかにあって別れられない人が、今、気持ちを変えるためにできること、すべきことってなんなんだろう。

みやめこ:すごく基本的で、でも難しいことなんですけど、「本当の自分の幸せ」を考える時間を作ることだと思います。こんなに殴られて暴言をはかれて、束縛を超えて支配されて……。幸せな時間より、苦しい時間の方が多い。それでも彼といることが、本当の幸せだって言えるの?って。

私は違いました。私は友達と遊んで、好きな仕事をして自分で稼いで、彼氏がいたら、その人とは仲良く過ごしていくことが、本当の幸せだと考えます。殴られて、暴言をはかれて苦しい思いをして……。

彼以外は全部捨てて、ずっと家で彼の帰り待っているなんて、私にとっての幸せではありません。そこを、はっきりとさせるんです。

 

yuzuka:支配されていると、なかなか自分自身と向き合うって、出来ていなかったりするもんね。自分と向き合うって、大切だね……。

みやめこ:よく、「とにかく今すぐ別れて」って言いますけど、命の危険が伴っていれば勿論そうすべきだけど、そうじゃないときって、ただ突発的に離れるのは危険だと思います。絶対に絶対寂しくなって、戻りたくなってしまうから。支配されていたものがなくなって、自分が空っぽになったような感覚になるんです。

だから、離れたらまずなにをするか、なにがしたいか。そういう未来を明確に想像して、決めてから、離れることが大事だと思います。私は最初、それができていなかったから、何十回も離れて戻ってを繰り返しました……。

 

yuzuka:なるほどね。「彼が嫌だからとりあえず離れる」ではなく「私はこうしたいから離れる」って、自分中心の決意をしなければならないんだね。

みやめこ:はい。人生の主人公は自分だって、強く思わなくてはいけません。それから、被害に遭っている時は、絶対に外部との連絡手段を残しておいてほしいです。電話を取り上げられちゃっても、どこかからログインできるようにメールアドレスを作っておくとか。

 

yuzuka:それ、凄く大切だね。DV加害者は外部との関りを絶たせようとしてくるから。連絡先を消させたり、周囲に悪評を流して孤立させようとしたり。そうすることで加害者への依存度が高まることを、分かってるんだよね。だけどその思惑に素直に乗ってしまうのは、本当に危険。周囲の人の「冷静な目」って、本当に大切だから。何がなんでも、誰かとは繋がっていた方が良い。

みやめこ:はい。嘘をついてでも、連絡手段は絶対に残しておくべきです。私も、彼に隠れて友人に連絡を取ることで、どうにか自我を保っていたし、抜け出すことができたんだと思います。今は、LINEや電話じゃなくても、いくらでも連絡とる方法があるから、本当に助かりました。

 

yuzuka「彼だけ」なんて、普通の恋愛であっても健全じゃないから。常に第三者の意見が聞ける状況にしておくのは、重要だね。そこは投げ出さないで欲しい。因みに、私の読者からの相談の中にいつも含まれているセリフがあってね。「彼のなおる可能性にかけたい」って言葉なの。みやめこちゃんは、DVってなおると思う?

みやめこ私は治らないと思います。DVとモラハラは根本的な人格からおこるものです。いくら悲しみを伝えても、反省すらできません。

本人は悪いと思っているどころか、「こんな思いにさせられた俺が可哀想!」っていう被害者意識すら持っています。そもそも自分が悪いとは思っていないので、いくら口で言ったって、直すことができないと思います。

 

yuzuka:私も同意見で、いくらこちらが我慢したところで、自然に治ることって、まずないと思うの。それでもどうしても傍にいたいと思うのなら、専門機関に相談して、彼と二人で「カウンセリング」や「治療」を受けるしかないと思う。だけど、そこまでする必要って、私はあるとは思えないのね。「私がどうにかしなきゃ」って、苦しい思いをしてまで、相手と寄り添う必要なんてない。見捨てちゃって良いと思うの。

みやめこ:私もそう思います。「私しかいない」なんて間違いです。見捨てたところで、彼は反省すらせず、他の依存先を見つけると思います。私たちがその人を、心配する必要なんてないんです。

yuzuka:「彼のため」じゃなくて、「自分のため」に、選択をする勇気をもってほしいよね。

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yuzuka

作家、コラムニスト。元精神科、美容整形外科の看護師で、風俗嬢の経験もある。実体験や、それで得た知識をもとに綴るtwitterやnoteが話題を呼び、多数メディアにコラムを寄稿したのち、peek a booを立ち上げる。ズボラで絵が下手。Twitterでは時々毒を吐き、ぷち炎上する。美人に弱い。

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  1. アバター
    by ぬう

    深刻な内容なのによりによって冒頭から #metoo の綴りが間違っていて読む気になりません…

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