考え方

母は私に死んでほしいと望み、私は母を恨み続けた。今だからこそ"あの頃"を振り返ろうと思う

2018年10月12日

生きてりゃ、いろんなことがあるから。

人生は不公平で理不尽で、思うようにいかなくって。

いつも周りのあの子よりも、苦しい現実に直面する。

 

だけどね、だけど私は、「ないもの」よりも、「あるもの」を数えたいって、思う。

 

今、私は、あの頃の自分には想像もつかなかったような場所に立っている。

夢はほとんど叶ったし、きっとこれからも、叶えていく努力をすると思う。

 

こんな言葉、「あの頃の私」には、書けなかった。

だって、気づいてなかったから。

 

「私は不幸で」「私の家族はひどくって」「体を売っていて」

 

って、そうやってないものばっかりを数えて、苦しくなっていた。

後ろを振り返るとそういう記憶ばかりが目に入って、その頃に引きずりこまれそうになって。

「どうせ私なんて幸せになれないんだ」って、塞ぎ込みたくもなった。

 

だけどね、前を向くためには、正しい後ろの振り返り方を、知る必要があるんだ。

 

こうやって振り返ってみて分かったのは、私は1人じゃなかったってこと。

あの街で起きたこと全てが、悲しくてどす黒いものばかりではなかったってこと。

 

「ないもの」はたくさんあったけど、だけどちゃんと、「大切なもの」は、あった。

それに気づいたから、こうして「生きていて良かったよ」って、言葉を書けるの。

 

「家族」なんて、愛さなくて良い。

 

貴方を苦しめる「家族」なんて、なくても良い。

「家族」を恨んでも良い、捨てても良い。

 

それだけじゃないよ。

不幸な生い立ち、汚い過去、消したくなる記憶。

そんなものはもう、抱きしめていなくたって良いの。

 

そんなものがなくたって、貴方は絶対に、幸せになれる。

大丈夫だから。

だからどうか、「ないもの」よりも、「あるもの」を数えてほしい。

そんな思いを込めて、この記事を書いた。

 

[「大丈夫。君は可愛いから。君は絶対、幸せになれるから。」より抜粋]

この本に出会った貴女が、前を向いて、歩けますように。

大丈夫、君は可愛いから。君は絶対、幸せになれるから。

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※登場人物の源氏名は、仮名を使っています。

 

yuzuka

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yuzuka

作家、コラムニスト。元精神科、美容整形外科の看護師で、風俗嬢の経験もある。実体験や、それで得た知識をもとに綴るtwitterやnoteが話題を呼び、多数メディアにコラムを寄稿したのち、peek a booを立ち上げる。ズボラで絵が下手。Twitterでは時々毒を吐き、ぷち炎上する。美人に弱い。

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