恋愛 考え方

小児性愛「子どもに性的魅力を感じる人」について、どう考えるか。

2020年2月27日

ちょっとどうしても分からなくて、

でも無責任には言えなくて、だから、「私はこうだと思う」じゃなくて

 

「あなたはどう思ってるの?」って聞きたくて、この記事を書く。

 

もう、ずっともやもやしている。

勉強不足は承知なので、もしも傷つけた対象がいたらDMをください。

 

今日、ツイッターの日本トレンドに「小児性犯罪者」というワードがあがった。

なぜこの言葉があがったかというと、このニュースから来ているらしい。

参考:米国時間10日、アラバマ州のケイ・アイヴィー知事は、有罪判決を受けた小児性愛者の仮釈放を認める条件として、化学的去勢を義務づける法案にサインをした。

 

このニュースへのツイッターの反応は、概ね「素晴らしい」というもので、

「素晴らしくない」という人には、ものすごい重さの、ものすごく尖った石が、四方八方から投げつけられていた。

 

無論私もこのニュースについて、「なんて思い切った、素晴らしい決断をしてくれたのだろうか」という気持ちが先行して湧いていた。

だけど実はこの「小児性愛者」という障害について、私はここ数日、ずっとずっと自分の中でのもやもやを張らせずにいたのだ。

 

突然だが私は、マイケルジャクソンという人間を、知らなかった。

 

いや、知ってはいたが、「ちょっと変わった天才的なミュージシャン」くらいの認識で、その「ちょっと変わった」は、その昔日本のテレビで放映されていた、「マイケルジャクソンの真実」という番組でのマイケルジャクソンの不可解な言動を日本の芸人がふざけてパロディをしたりするなどの、今となってはちょっとありえない下品なコントを目にしていた記憶から来たものだった。

彼は10年前にプロポフォールという全身麻酔に用いるような薬剤を「安定剤」として多用した結果、亡くなっている。

参考:wikipedia

 

彼は世界で一番稼いだミュージシャンとして名を馳せ、世界で最も多くの「寄付」をした人間(推定500億円)として讃えられていたが、死亡時はたったひとりきり。

寝室以外はひどく散らかり、数百億円の借金を抱えていて、そして彼のお葬式には2年間ボディーガードを務めていた二人の従業員が「一度も見たことがない」という親友ばかりがこぞって訪れた。

 

彼は孤独だった。

間違いなくスーパースターだった彼が孤独になった理由として存在をあげられるのが、彼を様々なゴシップで面白おかしく追い詰め続けたメディア達と、彼からお金を巻き上げるためにたかった、多くの悪魔達である。

 

彼は完全に、人間不信だった。

 

「僕が信用するのは、自分よりもお金を持った人だけだよ」

彼は自伝の中で、そんな言葉を口にしている。

 

さて、そんな彼が異常者だと騒ぎたてられる一番の種となったのが、「マイケルジャクソンは小児性愛者ではないのか?」という疑惑だった。

 

彼は、ネバーランドという豪邸を構えていた。

土地と建物だけでも100億円以上かかるその土地に、彼はありったけの「子どものための世界」を作り上げた。

 

ジェットコースターやメリーゴーランドを備えた遊園地、動物園、映画館。

敷地内を走るトロッコ。

 

彼はその場所に、度々子供達を招待した。

 

「末期癌で、残りの命が少ない子供たちを、定期的にここに呼ぶ。

彼らは遊園地や映画館で、思いっきり遊ぶ。その姿を見た時、僕は生まれて来た意味を感じるんだ」

 

インタビューでそう語る彼は、映画館に備え付けられたベッドにつっこまれても、笑顔でこう答えた。

 

「ネバーランドには、寝たきりの子どもたちもやってくるんだ。

あのベッドは、病院用の特殊なベッドで、好きな角度に変えることができる。あのベッドを使えば、起きられない子どもでも、最新の映画を見たり、漫画を読んだりできるんだよ」

 

実は彼はこのネバーランドに滞在していた男の子とその家族に「いたずらをされた」として訴えられているが、長い裁判のうえ、無罪判決を受けている。

(のちに訴えを起こした家族の悪質さが浮き彫りになったので、気になった人はマイケルジャクソン裁判について調べてみてほしい)

 

彼が子どもに手を出しているのか、いないのか。

彼が亡くなってしまった今となってしまっては、分からない。

だけどとにかく事実として、彼は死ぬまで、一部の人間に「変態だ」と罵られ続けて、死んでいった。

 

「もうやめてくれ、もうたくさんだ」

マイケルジャクソン裁判が終わった頃、彼は歌の中で、こう叫んだ。

 

さて、どうして今、わざわざマイケルジャクソンの話を出したのかというと、実はそんなマイケルをまたもや告発するドキュメンタリーが、つい最近、公開されたのである。

(邦題 ネバーランドにさよならを

 

マイケルジャクソンを告発する親しい知人というのは、彼の生前も死後も、スプレーを撒いても撒いても湧いてくるのだが、(実際はマイケルと会ったことすらない人からの、お金欲しさのデタラメがほとんど)今回はちょっとだけ、わけが違っていた。

 

出演するふたりの男性はマイケルの絶世期に隣でも踊っていた少年で、

彼らはマイケルが無罪となった裁判で「僕は彼に何もされていない」と証言していたのである。長い時間マイケルのそばにいたこの少年の証言は、非常に重要視され、マイケル無罪への道を開かせた。

 

しかし、その子が大人になった今、なんと「当時の発言は嘘で、本当は自分も性的虐待をされていた」と証言を覆したのが、この作品。

 

「ネバーランドにさよならを」はその子どもだった「ウェイド・ロブソン」と、その衝撃的なカミングアウトに触発されて自らも同様の性的虐待を告白した「ジェームズ・セーフチャック」という2人の男性の告発を題材にしている。

 

彼らは約4時間にわたるそのドキュメンタリーで、彼から受けた「性的虐待」について、赤裸々に語っている。

その内容はリアルで、想像が容易く、見る者をブルーにさせるとの理由で、海外の上映会では心理カウンセラーを常駐させていたほどだった。

 

これが本当であれば、マイケルジャクソンは「犯罪者」それも、その罪は、世に忌み嫌われる最も鬼畜な「小児への性的加害」である。

世界は湧き、皆がこのドキュメンタリーの信ぴょう性について話し合った。

 

こうした状況に、米スターバックスほか企業がマイケルを排除し、ラッパーのドレイクはコンサートでマイケルの歌声をフィーチャリングした楽曲をセットリストから除いた。

それだけこのドキュメンタリーは、大きな話題を巻き起こしたのだ。

 

しかし実はこの告発者の二人、怒りや悲しみに狂っているわけではない。

こういった事実を突きつけられた彼らの家族は勿論怒りを抱えているが、当の本人たちはこういった。

 

「それでも彼と過ごした時間はすごく特別だったんだ」

 

この告発が全て事実だとしても、彼らはマイケルジャクソンを愛し、そしてマイケルジャクソンは多分、彼らを愛していたのだと思う。

会話のふしぶしからは、いびつな形の「愛」が伝わってきた。

 

「もしこのことが世間にバレたら、僕と君は一生会えなくなる。全て終わりだ」

 

結婚の儀式をした相手にそう伝えたマイケルのこの言葉は、間違いなく「脅迫」であり、許されるものではない。

だけど私は、もしこの言葉を発したのが事実であるとするならば、それはマイケルの「本心」なのではないかと、どうしても考えてしまうのだ。

 

この告発が事実だとすれば、彼は確かに犯罪者だ。

まだアイデンティティが確立していない幼児への「性的虐待」が許されて良いとは、到底思えない。

 

つい最近日本でも、自分の実の娘に何年間も虐待を続けていた父親が「娘はずっと喜んでいた」 と発言するという背筋の凍る事件があったが、マイケルの件だって、ほとんど同じようなことが起こっても、なんらおかしくない。

物心もついていない年齢の少年が、自分が神格化している「マイケルジャクソン」という人間に気に入られたくて、要求を飲み込み続けるうちに麻痺してしまう。

 

それを今になって「拒否していなかったんだからそれは愛でしょう」だなんて、思えない。思わない。思ってはいけない。

 

だけど、マイケルジャクソン側はどうだろうか。

もしも彼が「小児性愛障害」だったのだとしたら。

 

私は彼が自分の中に湧き出てしまう愛に戸惑い、苦しんでいたことを、想像してしまうのだ。

 

多分彼は、本当の意味でも子どもたちを愛していたから。

 

実は彼が子どもたちを救うことを決めたルーツは、はるか昔にある。

あるテレビ番組で世界中の難民が取り上げられている映像を見て、まだ子どもだったマイケルは、涙を流してこういった。

 

「僕はいつかこの問題に、立ち向かう」

スターになった彼はその言葉を実行し、子どもたちに向けた寄付や慈善活動に精を出した。

 

そしてなにより、彼が子どもたちと過ごす時間を大切にする理由には恐らく、「自身のため」も含まれていたと思う。

彼は幼少期からスーパースターとして崇められ、父からはひどい虐待を受けている。彼の人生からは、愛し、愛され、健やかに遊ぶ「子ども時代」が、すっぽり抜け落ちているのだ。

 

「子ども時代を取り戻したいんだよ。遊園地で遊んでいる時間が一番楽しい」と笑う彼のことを、ある専門家医は、「彼の心はまだ、10歳に閉じ込められているんだ」と話す。

 

そして彼と遊ん多くの子どもたちは、彼のことをこういった。

「マイケルはまぎれもなく同年代の、僕の友達だった。」

彼は子ども達を愛していた。慕われ、慕い、信頼され、信頼していた。

 

そんな彼がもし、自分の中にある許されない「恋愛感情」に気づいていたら。

その瞬間に一番苦しみを覚えたのは、彼だったのではないのだろうか。

 

彼はあるインタビューで、

「あなたが本当に、子ども達に性的虐待をしていないのだとしたら、子ども達に性的虐待をしている人を、どうすべきだと思いますか?」と聞かれた時、答えにつまったあとまっすぐと、「救うべきです」と答えている。

 

彼が性犯罪を犯したのであれば、それは罪に問い、彼はその罪を償うべきだ。

でも、私達がしなければならなかったのは、彼の障害に気づいた時、フォローしたり、治療を望むことだったのではないだろうか。

 

「彼は小児性愛者でなないのか」というゴシップ誌を読んで「変態だ」とあざ笑ったり、罵ったりするのは、果たして本当に「正義」だったのだろうか。

 

間違ってはいけないのは、小児性愛者は、「性犯罪者」や「異常者」ではないということだ。

「小児性愛者」に、子供を虐待した前歴を持つという意味は含まれていない。

 

精神科医や犯罪学者の定説によると、子供を性的に虐待する者全員が、医学的な意味での「小児性愛者」だとは限らないのだ。

犯行の動機は多くの場合、強い権力を持ちたい、相手を支配したいという欲望である。その欲望を満たすために、自分より弱い者を狙った結果が、幼い子供だったというケースも多い。

 

そして「小児性愛者」の中にも、「反接触派」と呼ばれる人たちがいる。

子供に性的魅力を感じると自覚しながらも、虐待するのはいけないと分かっている人たちのことだ。

 

彼らについての記事はここにあるので、読んで見てほしい。

彼らは人生のある瞬間で、「自分は子どもに性的欲求を抱く」ことを自覚する。

 

そして自分のことを恐ろしく感じ、誰にも言えずに自殺を考え、悩み、苦しむ。

小児性愛者として一番つらいのは、自分が「だれからも目のかたきにされる集団の一員」だと自覚することだという。でも子供を虐待することは決してない。ジェイクさんはそう断言する。「僕にも道徳心がある。善悪の区別はできる。自分がいい思いをするだけのために、そんな風に危害を与えたりしない」「自分で選んだことじゃない。人生運が悪かっただけ。僕は誰にも何もひどいことはしてないのに、どうしてこんなひどい目に遭うんだろう」引用元

ここ数年、LGBTについての理解が、高まりを見せている。

勿論彼らを同列に語りたいわけではないし、語るべきではないと思う。

 

だけど私は彼らから聞いてきた苦悩と、どうしてもどうしても、重ねてしまうのだ。

 

「愛してしまう対象が、他の人と違った」

それに気づいた瞬間の恐怖を、私はきっと、1パーセントだって正しく、想像できていない。

 

そして「小児性愛者」にとってその対象は、「触れれば犯罪になる相手」

そして自分の愛の対象に気づかれれば、世間からフクロ叩きに合うという代償がついてまわるのだ。

 

この話題は、とんでもなくセンシティブだ。

また、「小児への性的虐待」と「小児性愛者」についての話は、おそらく全く違う軸で話さなければならない内容で、この話の中で、マイケルジャクソンについて触れるのは、間違っているとも思っている。

 

だけど私は彼がインタビューの中で、絞り出すように「救ってあげるべきだ」と答えたその声に、どうしても胸が苦しくなってしまった。

異常者だと罵られ続けた彼が、もしも「小児性愛者」で、だけど「反接触派」だったとしたら?

 

一番苦しかったのは、きっと彼自身だったのではないのだろうか。

 

話は前後する。

米国時間10日、アラバマ州のケイ・アイヴィー知事は、有罪判決を受けた小児性愛者の仮釈放を認める条件として、化学的去勢を義務づける法案にサインをした。

 

この事件について、この法案そのものに賛成したり、「小児への性的虐待」について怒りをあらわにするのは、正しい反応だと思う。

でもそこに、「小児性愛者」全てに向けられる罵声が多く混ざっていることに、私はどうしても、苦しくなる。

 

私もまだまだ、勉強不足だ。

こんなことを軽々しく言えるものではないと思う。

「じゃあ自分に子どもが生まれたら奴らの危険についてどう考えるのか」と聞かれたら、なんて答えれば良いのか、正直、まだ答えは出ない。

英児童虐待防止協会(NSPCC)も、犯行の恐れがある人と虐待被害者への支援はどちらも「不可欠」だと主張している。英内務省もまた、支援活動の必要性を認めている。「まず虐待を未然に防ぐよう手を尽くすことが肝要です。私たちはこの分野の取り組みを支援しています。また子供たちを危害からもっと手厚く守るために、慈善団体や民間企業が新たな取り組みを進めていくことを歓迎します」つまり言い換えれば、政府も専門家も慈善団体も、小児性愛者を治療すれば子供の性的虐待を防ぐ助けになるという意見で一致しているようにみえる。引用元

だけど間違いなく言えるのは、もし自分の性的嗜好で悩み、苦しみ、閉じこもる誰かがいるのだとしたら。

私たちが、子どもや世界のためにすべきなのはそこに「変態だ」と石を投げ込むことではなく、彼らが悩みを打ち明け、治療を受けられる場所をしめすとなのではないだろうか。

 

彼らがどうしていけば良いのか、手を差し伸べて、考えることなのではないだろうか。

私は世界中のどこにも、生まれつき持った変えられない何かを理由に、罵られて良い人がいるだなんて、思えないのである。

 

私は、間違っているのだろうか。

 

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yuzuka

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yuzuka

作家、コラムニスト。元精神科、美容整形外科の看護師で、風俗嬢の経験もある。実体験や、それで得た知識をもとに綴るtwitterやnoteが話題を呼び、多数メディアにコラムを寄稿したのち、peek a booを立ち上げる。ズボラで絵が下手。Twitterでは時々毒を吐き、ぷち炎上する。美人に弱い。

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