仕事 考え方

ADHDで浪費家の私が約3年間で700万円の資産を築くまで。地道さが一番の近道であると悟った話

2021年5月6日

みなさん、こんにちは。ADHDまっさかり、29歳OL7年目のきじ田とらみと申します。

さて、突然ですが、みなさんは浪費家でしょうか、倹約家でしょうか。

 

私はつい数年前まで、圧倒的な浪費家でした。

好きな食べ物は先に食べるタイプ。気になる子がいれば速攻アプローチするタイプ。お金はあれば遣うタイプ。

 

気になること、欲しいものがあれば、それが頭の中を支配してすぐに行動に移してしまうのです。

その結果、お財布の紐はいつもゆるゆる、満足していればいいのですが、手に入れたと同時に「どうしてお金を遣ってしまったんだろう」と後悔することが殆ど。完全に感情とお金に振り回されていました。

 

そんな状況で、社会人4年目まで貯金が殆どなく多額の奨学金を抱え、やさぐれていた私が一念発起。

3年程の期間で約700万円のお金を貯めることができました。その奮闘記を何回かに分けて綴っていきたいと思います。

 

 

最初に弁解しておくと、この記事を読んでも、稼げるノウハウや投資のスキルなどは身につきません。自分の性格や収支とただひたすらに向き合ってきた記録になります。

参考になるかは分かりませんが、こんな人もいるんだと思いながら読んでいただけると嬉しいです。

関連記事:奨学金返済奮闘記はこちら

 

目次

資産形成に近道はない 身内から学んだ「知識」と「健全な精神」

さて、こちらの記事を読んでも稼げるノウハウや投資のスキルを身につけることはできないと前置きで述べました。

散財してきた私ですが、約3年前にお金としっかり向き合う決心をした時点で、すでに世の中には手っ取り早くお金を手に入れる方法がないことを知っていました。

 

そう思うようになったきっかけ、それは自営業に失敗した父の存在や、ネットワークビジネスに足を突っ込んでしまった友人との再会です。

序章としまして、実際の資産形成をする前にその境地に至ったエピソードをご紹介させていただきます。

 

父の会社と「知識不足」

バブル期に自営業をはじめた父は、20年ほど前まで多額のお金を稼ぎ上げていました。

ただ、「お金の遣い方」を知らず、高校中退でそのまま社会人となったことも要因なのか、一般的な教養も欠如していました。

 

稼いだお金を貯めることをせず、経営のリスクについても対策をしなかったので、バブル崩壊後は会社を継続できず借金だけが残りました。

そして一回の失敗だけでは終わらず、二回目の事業も失敗。その上、失敗後の経験からも学ばず、父の浪費癖は治りませんでした。

 

 

その経験から、いくらお金を稼いでも、正しい知識がなければ着実に資産を形成することはできないと子どもながらに学びました。

関連記事:私がどんな境遇で育ったかは、こちらをご覧ください

 

心の弱った友人と「ネットワークビジネス」

私は大学時代、派遣のバイトをしていたのですが、その事務所で高校時代の友人と再会しました。

その友人は、目立つグループのリーダー的な存在だった子で、高校時代も交流が殆どありませんでした。再会した時、友人はとても喜んでくれて、最近一人暮らしを始めたということで、自宅に招待してくれました。

そこで、私は違和感を覚えました。

 

「そこまで仲良くなかった友人を、再会して早々に自宅に招待するかな?」

 

モヤモヤした感情を抱きながら、友人の自宅を訪問することにしました。

自宅に足を踏み入れると、日当たりが悪く、電子レンジや炊飯器を床に直置きするくらい、家具も揃っていないような、落ち着くとは言い難い部屋でした。

 

思い出話をしながら、友人は今の境遇を語り始めました。

 

「兄弟が多くて、短大を卒業後に実家を追い出されてさー。就職した保育園がブラックで逃げるように辞めたけど、帰る家がなくて。

そんな時、掛け持ちでバイトをしていたラーメン屋さんで、素敵な人に出会って人生が変わったの。とらみも、今の人生変えたくない? 今度、その人達とホームパーティするんだけど一緒に来ない?」 

 

 

私は当初から感じていた違和感が一気に大きくなり、ここに長居をしてはいけないと悟りました。

そして、相手を刺激しないように逃げるように、自宅へ帰りました。

 

案の定、高校時代の同窓会で、その友人の話題が上がった時に、ネットワークビジネスに足を踏み入れていて、当時仲の良かった目立つグループの子達からも距離を置かれ、疎遠になっているという話を聞きました。

 

私の高校は国立大学附属の進学校でした。

国公立や名門私立大学を出て、大企業に勤めたり医師や弁護士になっている、所謂エリートコースを歩んでいる同級生がとても多いです。

 

大学時代から既に格差があって、友人達が留学をしたり、バックパックで世界を巡っている間に、私は学費や生活費を工面することに必死で、忙しい授業の合間を縫って、バイトを掛け持ちで日銭を稼いでいる状態でした。身なりも整えず、無意識にネガティブな発言を吐き出していました。

高校時代の同級生と会う度に、キラキラした姿を目の当たりにする度に、自分の存在を否定されているような気がして、本当に辛かったです。

 

再開した友人が人生どん底にいた時に、ネットワークビジネスの人達に取り込まれてしまったように、私が発しているネガティブなオーラを見て、その子が私を取り込もうとしているのだと気づき、とても恐ろしい気持ちになりました。

 

私にはADHDという発達障害があり、不注意でアルバイトや学業に支障をきたし、将来に対する不安がとても大きかったことも要因としてあるかもしれません。

弱った心は悪い人や同じような境遇の人を呼び寄せてしまう。正常な判断をする為には、健康な身体だけでなく心が大切なのだと学んだのです。

 

分かっていても、できない。でも、自分で変わるしかない。

そんな、学生時代の経験を経て、私は無事に上場企業の内定を得ました。

決して高給取りではありませんでしたが、それなりに待遇のいい会社でした。

 

今でこそ、転職して楽しく働くことができていますが、新卒入社して数年間は本当に辛くて、心身ともに不健康な状態だったと思います。

 

「ADHDで無能で、こんなに辛い仕事をずっと続けなくてはいけないのか」

「いい会社には入ったけど、高校時代の友人達のエリートコースからは程遠い」

「そもそも会社員になった時点で580万円の借金(奨学金)を背負っていて、何の為に働いてるんだろう」

 

そんな思いで頭がいっぱいでした。

 

「お金に失敗した父」や、「心の弱さからネットワークビジネスに足を踏み入れた友人」を目の当たりにして、お金が欲しいと望みながら、「私だけはそうはならない」と思いながら、折角手にしたお金を大切にせず、不満を垂れ流し浪費していました。

 

その転機となったのは、3年程前に元彼から言い放たれた、この台詞。

「とらみちゃんはいい奥さんになりそうだね。でも、うちの親が君に多額の奨学金があることを知ったら、多分結婚には反対するだろうな。」

 

その時、私は絶望したと同時に、足元が明るくなったような気持ちでした。

私に必要だったのは、現実を受け止めることだったのです。

 

インターネットを巡れば、私と同じ境遇の人や、寧ろ私よりも悲惨な境遇の人も沢山います。

身の周りの人に自分の境遇を話せば、同情や応援をされることが殆どでした。

 

共感をしてもらえば、心に支えができて色んなことが頑張れたりします。

ただ、甘えからくる同情は、何の変化も生みません。

 

最近、ネットを見ていると、生活に困窮し追い詰められた人が、一発逆転を狙ってFXや仮想通貨などに傾倒し、貴重な資産を失っている事態を目の当たりにします。

バブルのように、上手い話には必ず綻びが生じます。

 

本質がどういうものなのかを理解せずに流れに身を任せていたら、いざという時に受け身が取れずにそのまま飲み込まれてしまうこともあります。

だからこそ、お金に対する正しい知識を身につけて、強い心を作る。怪しい人や情報が身に迫って来たとしても、自衛できるようにしておく必要があるのです。

 

 

 

とはいえ、人によって感情の琴線は違いますし、適した勉強方法も異なります。

何より、私はこの記事を読んでくださっているみなさまに、有益な情報を届けられる程、立派な人間ではありません。

 

ただ、一つ私の教訓があるとすれば、

「自分の腹の中を他人に見せない」に尽きると思います。

 

ロボット人間になるというわけではありません。

「資産」「人間関係」「家庭事情」など、広まることで自分が不利になってしまう可能性がある情報は、たとえ辛い時に吐き出したくなっても心に留めておいた方がいいという持論です。

 

どこで漏れるか分かりませんし、親身に相談に乗ってくれていた人が、突然手のひらを返してくるかもしれません。

また、本当に親切な人であったとしても、「もしかすると裏切られるかもしれない」と思いながら過ごすのも辛いものがあります。

 

もちろん、状況によっては友人や公的機関などに相談した方がいい場合もあります。

ここで言いたいのは、誰彼構わず話すのではなく、その判断ができる位には、心のエネルギーを残しておいた方がいいということです。

 

以上が、私がお金と向き合う前の心構えに至った経緯となります。ほんの少しでも参考になれば嬉しいです。

次回からは、浪費体質と向き合いながら蓄財した習慣や、飽きっぽい性格でもモチベーションの保ち続けた方法などを綴っていこうと思います。また、見ていただけると嬉しいです。

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きじ田 とらみ

28歳。中小企業で経理を担当する猫好きのOL。 モテないをこじらせ、自意識過剰気味。保育士免許と学芸員免許をもつ。趣味は宝塚とお絵描きと読書。精神の衛生を保つ為、ヨガとランニングに励む。5頭身。

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