リボ払いの借金120万円を抱えている、YouTuber兼ブロガーのピピピピピです。
一ヶ月前、父親の会社を辞めた。
理由は、経営状態が右肩下がりで、社内ニートの僕がそこにいると、確実に迷惑になるからだ。
つまり、ある日突然、借金持ち無職となった。
30歳にしてゼロどころか、『マイナスからの人生再出発』がはじまったのである。
髪型、眉毛、コンタクトレンズ、ジャージ、ボクサーパンツ、背後のアニメグッズなどすべて、リボ払いで購入してしまった。
もはや、生き恥の象徴、リボ払いの申し子みたいになってきた。
僕が起こした『借金問題』は、これで3回目である。
1回目 200万円
当時、お金持ちだった親に肩代わりしてもらった。
2回目 80万円
バイト代などでなんとか返した。
3回目 120万円
現在進行形、月3万円ずつ返済予定。
借金のリスクは頭で分かっちゃいるのに、自分が自分でなくなって止められなくなる瞬間がある。
それはなぜか?
社会不安が理性を飛び越えてゆくためだ。20代の頃は、「人に見られる恐怖」がふくらんで、女子力を凌駕するほどの美容意識が生じてしまった。
上記のようなサプリ、イミダペプチド・プラセンタなど、月に万単位のお金を掛け、ひたすらに飲み込んだ。
クレジットカード、そして消費者金融をこれでもかと活用した。
ケミカルピーリング、フォトフェイシャルなど、美肌治療に通いつめ、ぴかぴかのたまご肌を目指した。
一回8万円ほどのフラッシュ光線治療や、40分1万円の加圧トレーニングなども受けまくる迷走ぶりであった。
他人から見れば、ただの勘違い男ではあるが、あのときの僕は、「これだけやったら、この人生を胸張って生きられるはずだ!」という確信を持っていた。
とどのつまり、僕が背負っている借金の正体は、社会不安なのだ。
悪く言えば、人に良く見られたいという見栄、特別な存在になりたいという誇大妄想。
新しい自分に生まれ変わりたい、堂々と暮らしたい、そんな強過ぎる願望が、すべてを狂わせる。
そして後に残るのは、多額の借金と腑抜けの自分だけだ。
女の子にもがんがん貢いだ。
嫌われ不安、見捨てられ不安が、貢ぎのリボ払いへと繋がったのである。
不安は人間の心を揺さぶり、判断能力を低下させる。
そして、急いで安心を得ようとすることで、それが更なる借金のきっかけとなり、より不安が大きくなってゆく。
本能で幸せを追い求めたら、不幸せのどん底に落ちるという皮肉。
なにより恐ろしいのは、1枚のクレジットカードの上限が50万円程度でも、4枚所持しているだけで、いとも簡単に200万円もの借金ができてしまうことだ。
これにパソコンやスマホのローン代をプラスすると、ますます手に負えなくなる。
この机周り、総額50万円ほどのIT機器が並んでいる訳だが、すべて魔法のカード・クレカを利用した。
とりわけリボ払いは、悪魔のシステムだ。
借金を、未来の自分へと責任転嫁することで、今この瞬間、やりたい放題が出来てしまう。
僕のパターンだと、「将来の自分は今より稼いでいるはず!返済は余裕だ!」と楽観的に突っ走り、風を切る勢いで三桁万円の借金を重ねてしまった。
つまり僕は、ビビりで自信がないのだけれど、自分のことが大好きだから、「なんとかなるだろう!」と高い自己評価をしたのだ。
言うなれば、自己肯定感の低いナルシシストみたいな、矛盾を抱えた存在なのである。
いわゆる、情緒不安定。
憂鬱、絶望が深まってくると、部屋は散らかり放題、暴食しまくりとなる。
頭はまともに働かなくなり、リボ払いで風俗通いなどをして、心を慰めようとしてしまう。
言い訳にしかならないが、『金のない人間が得る快楽』は、成功者たちのそれよりもずっと気持ちが良い。
なぜならば、その快感を得られる回数が少ないからだ。
希少性の喜びという奴である。
なので僕は、リボ払い借金をしてカワイイ風俗嬢と対面できた際は、まるで生き別れのお母さんと再会したかのごとく嬉しくて涙が出そうになる。
第144回芥川賞を受賞した西村賢太氏が、「大金(印税)を手にしたことで、風俗への情熱が静まった」みたいな発言をしていたが、まさにそういうことだ。
身の丈に合わない消費は、狂おしいほどに最高なのである。
借金は長い目で見ると地獄だ、でも瞬間的には天国だ。
したがって依存が引き起こる……と、身をもって痛感中。
僕の人生は、無謀な借金のせいで転落続きであった。
家賃光熱費の滞納は当たり前で、大家さんからの怒りの手紙が、ドアの隙間に挟まれているなんてことは日常茶飯事だった。
それゆえ、写真の部屋みたいな『格安の窓なし物件』を転々とし、一人さみしく、隠れるようにして暮らした。
古いガラケー撮影ゆえ画質は悪いが、こんなドブネズミが侵入してきて、僕の貴重な食料(5枚入り食パン)をなんども奪われた。
しかもなぜか、いつもパンの真ん中が空洞になる食べられかたをしており、僕の空虚さのレトリックみたいで辛かった。
安かろう悪かろうの貧困ハウスは、住民が半グレだったり、アル中だったり、メンヘラだったりする。
彼らの怒声、奇声が目覚まし時計であった。
そこで呼吸しているだけで精神を消耗し、心が空っぽになる。
そうして渇いた喉を潤すため、またもやリボ払いに手を染めるという、貧困連鎖の地獄……。
アル中の隣人が突然死し、夜中に警察が来たこともあった。
挙げ句の果てには、住民登録すら不可能、部屋がぺらぺらのパーテーションで仕切られた違法建築物件に住むハメになった。
とことん頭がおかしくなり、日本中のヤミ金から金を借りまくって豪遊したのち、ぶら下がり健康器具とクレモナロープを使って死のうとすら考えたほどだ。
そんな破滅的な暮らしの中で、『リセット願望』が幾度も発動し、定期的にスマホの連絡先を全消去した。
深まる孤独。なにもかもが虚しくなる。
そうして、パサついた心をどうにかするため、またも無駄遣いへと走る。
借金のスパイラルが起きてしまう訳だ。
昔住んでいた実家の本棚。
リボ払いをはじめとした借金が原因でひとりぼっちになり、本だけが友だち、インターネットだけが居場所となってしまった。
最後のまとめになるが、正直、借金への衝動は止められない。
リボ払い対策、改善案を考えれば考えるほど、追い詰められた気分になり、自暴自棄でまたもクレカを取り出してしまうゆえだ。
つまりは、借金がどうたらこうたらよりも、自分自身を健康的に好きになって、『心の余裕』を築く他ないのである。
そのため僕は、『絵日記を書くような人生』を生きることにした。
それを一生涯のメインテーマとし、「山あり谷ありの生き様を記録するために生まれてきたのだ!」と開き直れば、悲惨な現状を肯定できる。
飢えをしのぐため、リボ払いで購入したモノを売り払って現金化していた時代もあった。
そんな中でも、日記を書くためのパソコンと、読みたい本だけは死守した。
置くスペースがなくなったら、床にぶん投げた。
僕は、学歴も免許も資格もなければ、経歴も実績も彼女も存在しない。
今の僕が持ち合わせているのは、親への罪悪感と、えぐい手数料のリボ払い借金だけである。
お金を失い、友だちを失い、心を失い――そんな失いのプロだな、と道化ちっくな結論で笑い飛ばさなきゃ、やってられない。
ゆえに僕は、恥ずかしげもなく、痛々しい動画や記事を投稿するのだ。
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