仕事 考え方

異業界の同職に転職!パワハラ上司の呪いが解けた話

2021年4月16日

こんにちは、きじ田とらみと申します。

普段は医療機器メーカーで広報をしている29歳のOLです。

 

最近、新卒から6年以上働いた会社を退職をして、異業界の同職に転職しました。

実は、入社当初から転職を決意した1年ほど前まで、直属の上司にパワハラを受けていました。そんな中で、ずっと言われ続けていたことがありました。

 

「この会社で上手くやっていけなかったら、どこに行ってもやっていけない。」

「私(上司)は、きじ田さん(私)のことを思って厳しく指導をしている」

 

私は数年間この言葉を真に受けながら、日々の理不尽で感情的な指導によって、心と身体に支障をきたしてしまうほど、ボロボロになりました。

その後、自分のキャリアが積み上がってくる中で、また他企業で働いている友人や得意先の方から話を聞く中で、状況に疑問を感じ始め、人事部へ働きかけて、異動を勝ち取ることができました。

関連記事:脱パワハラ沼!会社から希望の対応を勝ち取るまでの軌跡とその時の教訓について

 

当時、私はパワハラ元上司からの報復行為を恐れて、パワハラ認定をしませんでした。

ただ、パワハラ元上司が社長のお気に入りだったこともあり、そのまま権力を持ち続け、その後もパワハラの対象者が変わってしまっただけで、会社体制は現状維持のままでした。

 

異動後、上司が変わった私は伸び伸びと仕事ができ、評価も大きく上がりました。人間関係も良好でした。

ただ、500人規模の小さな会社でパワハラ上司が権力を振るい続ける会社に所属し続けることには、リスクがあると危機感を感じていました。

 

そこで、どの会社でも通用できるスキルを身につけたい。

特に女性の場合は、結婚、出産などで転職の難易度が上がってしまう現実がありますから、仕事は一生懸命がんばりつつも、同時に転職活動をしていくことにしました。

 

やりたい業種は決まっていたので、募集要項を見れば求められる能力は分かりますし、もし不採用になってしまったとしてもその理由を聞くことで、その部分を補うことでできるだけ社会で求められるビジネスパーソンになれると思ったからです。

 

目次

現実は厳しい。でも、精神安定剤に。

転職エージェントを使っていましたが、なかなか現実は厳しかったです。

当時、私のキャリアといえば、地方の私立美大出身、上場企業のメーカー広報経験6年、年収450万円程度。年収診断をすれば現状を大きく下回り、一定の規模の企業に応募すれば「英語力なし」「管理職経験なし」で落とされました。

教育関係の企業を受ければ、「学歴」で落とされました。

 

コロナ禍ということもあって、門は狭く、求められる能力も高くなっていたのです。

求められる要素は、「英語力」のようにがんばって手にできることもあれば、「管理職経験」のように難しいこともあります。悲観的になっている時間がなかったので、無理なことはサッサと諦めてできる能力を磨くことにしました。

 

具体的にやったことはTOEIC勉強と自分のポートフォリオ(職務経歴書)の作成です。

英語はがんばる程にスコアは上がりますし、やり遂げてきた仕事に自信があったので、より端的にPRできるように時間を見つけてポートフォリオをこまめに作り直していきました。

 

大変なことも多かったですが、いいこともありました。

現状の仕事で、パワハラ上司と関わらなくてはいけなくなったり、経営陣から理不尽な要求をされたり、自分の気持ちが不安定になってしまった時、この転職のための自分(の能力)磨きは、大きな精神安定剤になりました。

 

必要な能力は分かっていたので、選考に落ちてしまっても、「まだこの基準に達していなかったんだ」と、あっさり流すことができました。

恐らく、パワハラ渦中にいたら、こんなに前向きに取り組むことはできなかったと思います。

 

ようやく勝ちとった内定。パワハラ上司の呪い再び。

努力の甲斐あってか、自分の志望度の高かった企業の内定をとることができました。ただ、内定を勝ち取った時、手放しに喜ぶことはできませんでした。

それは、冒頭で述べたパワハラ元上司の言葉です。

 

「この会社でやっていけなかったら、どこに行ってもやっていけない。」

今まで、何とか努力して今のポジションを得たけど、パワハラを受けていた当初ように、辛い指導を受けることへの恐怖。

 

今は、社内に気心のしれた人が沢山いるけど、転職後は一人。

上司や同僚がサイコパスだった時、逃げ道がない。

 

元上司の言葉が浮かんできた訳ではなかったですが、言われてきた内容が頭に刷り込まれて、自分の思考になり、今のポジションから離れてしまうことへの恐怖が大きくなっていきました。

新卒採用とは違い、中途採用場合は内定承諾の猶予は1週間程度。沢山の人に相談しました。引き止められることが目に見えている直属の上司には相談しませんでした。

 

色んなアドバイスを受けましたが、結局は自分で決めました。

折角勝ち取ったチャンスだから、挑戦してみよう。

 

自分の能力はリセットされない

入社直前は、本当に緊張して食欲もないし、家でも精神が不安定になりがちでした。

慣れ親しんだ環境から飛び出すというのは、こんな緊張することなんだと実感しました。

 

入社してからも、おっかなびっくり日々が続きました。コピー機ひとつとっても勝手が違いますし、新入社員さながら電話の操作に慣れなかった時には、自分の無力さに打ちのめされました。

ただ、そんな無力感は1週間もすれば吹き飛びました。

 

異業界だったので、製品知識はほぼゼロの状態でしたが、熱心に勉強すれば評価はされるし、前職で身につけた段取り力やコミュニケーションスキルのお陰で、部門内には早く溶け込むことができました。

できないことも多かったですが、できることを確かめていくことで大きな自信を得ることができました。

入社3ヶ月目、大きな仕事を任せられた時、直属の上司からこんな言葉をかけられました。

 

「きじ田さんが来てくれて本当に心強いよ。即戦力期待してるよ。」

 

私の中で、パワハラ上司からの呪いが解けた瞬間でした。

入社前の大きな不安感は、パワハラ上司からかけられた呪いの言葉のせいだったのだと、その時ようやく気づくことができたのです。

 

完全にクリーンな会社はない。でも、場所を変えれば自分も変わる。

転職して思ったこと、それは「どの会社も何かしら組織の課題を抱えている」ということ。

前職では、パワハラ体質や経営陣への不信感から転職を決意しましたが、今の会社でも組織の機能不全はあります。

 

目の当たりにしたとき、がっかりしましたが、前職の時ほどダメージは受けませんでした。

それは、まだ私が今の組織で学ぶべきところが沢山あると理解しているからです。まずは、自分がしっかり成長したい、環境を変えることで前向きな気持ちが生まれて、そうしたことが気にならなくなりました。

 

早い段階で、組織の課題が見つかったお陰で、「今の会社にあぐらをかいていてはいけない」と危機感を持つことができました。

いつでも、どの環境に身を置いても求められる人材になれば、それが自分を守る一番の盾になります。今は医療機器のメーカーにいるので、医療の知識を必死で勉強しながら、引き続き広報職に求められる英語の勉強を続けています。

いつかは、こういう危機感を抱かせてくれたパワハラ上司に感謝する日が来るかもしれません。

 

今のポジションに不満や不安を覚えつつも、脱出する勇気が出ない人へ

自分が汗水かいて得てきた能力は、ステージが変わっても決して失うことはありません。環境を変えて、がむしゃらに頑張ることで、新しい自分を見つけることができるかもしれません。

誰が何と言おうとも、実際にやってみないと結果は分かりません。

 

こんなことを書いている私も、1ヶ月後には転職したことを後悔していかもしれません。

でもきっと、新しい環境を得る為にがんばってきた過程や、今のガムシャラな時間を後悔することはないと思います。

 

人生、「健康な身体で自分が意思を持って色んなことに挑戦できる時間」はとても短いです。医療系の業界に身を置いているといっそう思います。

もし、ずっと願っていたチャンスが巡ってきたら、勇気を出して飛び込んでみてはどうでしょうか。。私の経験が少しでも参考になれば嬉しいです。

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きじ田 とらみ

28歳。中小企業で経理を担当する猫好きのOL。 モテないをこじらせ、自意識過剰気味。保育士免許と学芸員免許をもつ。趣味は宝塚とお絵描きと読書。精神の衛生を保つ為、ヨガとランニングに励む。5頭身。

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