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ネタバレ注意!矛盾に悩まされながらも切なさに大号泣「僕は明日昨日のきみとデートする」をレビュー

皆さんこんにちは、かしなもです。

今回オススメする映画は、20171217日に公開された「僕は明日昨日のきみとデートする」です。

 

タイトルを見た時の私の印象は、「何か記憶が薄れていく恋人とのお話なのかな・・・?(〇〇〇の中野消しゴム的な??)」という感じでした。しかし、私の考えはまあ、浅はかなものでした。

この映画の設定はまさにパラレルワールド!!早速、あらすじお伝えをしていきますね。

 

なお、今回はお話が複雑なこともあり、あらすじ非常に長めです・・・

大いにネタバレします。ご了承ください・・・。

今回の「僕は明日昨日のきみとデートする」はどこで見れるの?
今回の「僕は明日昨日のきみとデートする」は、U-nextさんで視聴可能です。

U-nextは今回の映画以外にも約14万本もの動画が視聴できるようになっており、月額料金が高い分、満足できるサービス内容になっています。個人的に一番おすすめの動画視聴サービスなので、この機会にどうぞ!

視聴はこちら:U-nextで視聴が可能!僕は明日昨日のきみとデートする

 

目次

注意!あらすじと伏線ネタバレ解説

20歳の美大生、南山高寿(福士蒼汰)はある日電車の中で、同い年の美少女、福寿愛美(小松菜奈)に一目惚れをする。

高寿は衝動的に愛美に声をかけ、連絡先を訪ねようとするも、「携帯持ってないんです。」と、まあもう「ごめんなさい。」と言われたのと同じような文句で断られる。

 

しかし、本当に携帯を持ってない愛美は諦めそうになる高寿に声をかける。

そこから二人は互いに自己紹介をし合って、お互いの名前や年齢、通う学校のことを伝え合う。もうそろそろ分かれる頃、「また会える?」という高寿に「また明日ね!」と答える愛美。その彼女はどこか寂しそうだった。

 

次の日、学校の課題で動物園でキリンの絵を描いていた高寿。そこに突然愛美が現れ、話し掛ける。

二人は公園を散策する中で、2人とも5歳の時にある人に助けられ、命拾いをした経験を話す。その日、高寿は愛美の連絡先を聞き出してから別れ、帰った後、親友の上山正一(東出昌大)に後押しされ連絡をし、映画デートの約束を取り付ける。

 

当日、早めに集合場所に言った高寿は、幾度となくデートのシミュレーションをし、彼女を待つ。デートは大成功!2で同じものが好きなことに気づいてぐっと距離を縮めたり、彼女の意外と頑固なところを知り、その意外性により惹かれたりと、とにかくお互いにこの人だ!と確信をする。

デート終盤には、高寿が思いを伝え2人は付き合い始めることに。なんと愛美はそこで泣いてしまう。彼女は「私だいぶ涙もろい。」と一言。

 

そのころの高寿には愛美のその言葉の意味なんて分からない。

「泣いてしまうなんて、本当に可愛いな!!!」くらいにしか思ってないだろう。(あくまで予想ですが)

 

2人の交際はなんとも穏やかに進んでいく。交際が初めての2人にとっては、2人で経験することのすべてが初めて。

手を繋ぐこと、お互いを下の名前で呼び合うこと、抱き合うこと、1つに繋がる事。二人にとってはそのすべてが新鮮で、楽しくてうれしくてたまらないはずなのに、そのたびに愛美は例のごとく涙を流すのであった。

それは何とも何とも不思議なタイミングで。

 

愛美の不思議なポイントはもう1つあった。それはこれから起こることを随所で予想しているかのような発言をすること。高寿がキリンの絵を書いている時に、「教室に張り出されるやつだ!」と言う愛美。

実際に次の日、孝寿のキリンの絵は評価され教室に張り出される。

その他にも、愛美が高寿に初めて料理を振舞った時に、ビーフシチューに隠し味としてチョコレートを入れていたが、なんとそれは高寿の実家の隠し味と全く同じであった。

 

いくつか不思議な点を愛美に対して感じているとき、高寿は愛美の忘れ物のメモ帳を見つけて開く。そこには、高寿と愛美が出会って別れるまでの30日間が予想されるかのように書いてあったのだ。

そこでやっと種明かし。愛美は、この世界の隣にある、時間が反対方向に流れる世界から、高寿に会うためにこちらの世界にやってきたのだという。

 

つまり、高寿にとっての明日は、愛美にとっての昨日であるということ。

2人は互いにすれ違いながら、5年に1度そのサイクルがかみ合い、会うことが出来る。(これはぜひ劇中の愛美の黒板を使っての説明を見て欲しい)しかし、一度に会える時間は30日だけ。その30日を高寿と過ごすために愛美はやってきたのだという。

 

感のいい人はここで伏線を回収できるかもしれないが、冒頭に出てきた、2人も5歳の時にある人に助けられたという話。あれは、5歳の高寿は35歳の愛美に、5歳の愛美は35歳の愛美にお互いに助けられたということ。

つまり2人は時空を超えて強く強く惹かれあっていた。

 

しかし、そこまで惹かれ合っていても現実は厳しい。これから起こることが全てわかっている、かつ昨日のことはわからない愛美に対して、高寿はどうしたらいいのかわからず戸惑いを愛美にぶつけてしまう。

そのすれ違いに高寿はものすごく落ち込むのだが、ここであることに気づく。

 

そう。愛美の泣きだす不思議なタイミングである。

愛美は二人にとって初めてのことが起こった時に泣き出していた。よくよく考えると、高寿の世界で初めてということは、時間が逆に流れる愛美にとっては最後ということになる。

 

初めて出会ったときは、愛美にとっては最後に会うとき。付き合い始めた時は、愛美にとってはそこからは恋人でいられなくなる時。初めて名前で呼び合った時は、愛美にとっては最後に名前で呼び合うとき。

切なすぎる運命を覚悟して高寿に会いに来た愛美だったが、あまりにも悲しい現実に思わず涙するのだった。一番辛い思いをしていたのは愛美だったことに気づいた高寿は、残された日々を大切にデートをして過ごす覚悟を決める。

 

そして、高寿にとって最後の日。愛美にとっては最初の日。

駅のホームで愛美は高寿に、「ここからはすれ違っていくんだね。」とつぶやく。

 

高寿の答えは、「すれ違ってなんかない。僕たちはすれ違ってない。端と端を結んだ輪になって1つに繋がってるんだ。2人で1つの命なんだ。」と。そこで愛美は高寿の前から消え、元の世界に戻ってしまう。

 

・・・という、考えれば考えるほど、深みにはまっていくような、2人の今日がいつだかわからない感覚に陥る映画でなんですが。

劇中にも愛美が2人の時の流れの方向を図で説明をするシーンがありますが、これがないと本当に納得いくまでにはよくわかりませんでした。

 

しかし、この映画を観る上でオススメするのは何とも大胆ですが、2人の時間の流れについてあまりよく考えないことです!!

そうすれば、切ない運命を背負った2人に上手く感情移入することができ、素直に2人の運命に悲しんだり、また乗り越えていく2人に感動できたりもします。

私も最初は理解しようと必死に頭の中でぐるぐる時空を進めたり戻したりしてみましたが、結局理解しきることはできずその間に物語も進んでいくのでオススメしません。(まあ、私がこういう時空を超える系のお話についていくのが苦手なのもあるんですが・・・)

 

見所紹介と感想を少し

あーやっと感想!!

まずは2人が付き合い始めたころの映像が本当に初々しくて可愛いんです。お互いに惹かれ合った2人にとってはすべてが初めて。何をしても楽しいし、何をしててもお互いのことが大好き。

そんな2人をうらやましくもほほえましく見ちゃいました。愛美を演じる小松菜奈ちゃん、本当に可愛いので見て欲しい・・・。

 

そして京都が舞台になっている映像も綺麗。

2人が過ごす雰囲気や、高寿の住む家などはどこか懐かしいような少し古めかしいところが垣間見えるんです。それがまた初々しい二人にマッチしていて、なんとも癒される映像になっているんですよね。

 

ですが、種を明かしてからはとにかく切ない!本当に切ない!

このパラレルワールドな設定が明かされるのが映画開始40分後なんですが、それからというものこの世界の設定に頭が持ってかれて、あまり感情移入できないんです。(私だけ?)

だからさっきも言った通り考えるのをやめてみました。

 

すると本当に切ない運命を背負った2人の心が痛いほど伝わってきます。

大好きなんだけど家族にはなれない。こんなに好きなのにずっとは一緒に居ることが出来ない。もし私だったら、それでも30日のために覚悟を決めて一緒に居ようなんて決断できないと思います。大規模な遠距離恋愛。

 

一番私が涙したのは、最後の愛美の時空の流れから見た30日の回想シーンでした。映画は高寿の時空の流れ(つまり私たちの住む世界の流れ)で進んでいくんですが、最後だけ愛美目線からの30日を見せてくれるんです。

ここが本当に切ない!それまでとは話にならないほど切ない!初めて1つになれた夜、愛美は涙をこっそり流すんです。

 

その意味は、これから二度とそれ以上に高寿が愛美に近づくということはないということを愛美はわかっていたからであって、その残酷な運命に思わず涙するんです。

はー切ない。このような愛美が抱えていた辛さ、一方で楽しかった日々が一気に回想されるこのシーンは何度見ても涙が止まりませんでした。

 

今回はあらすじも感想も信じられないくらい長々と書いてしまって自分でも引いています。

しかし、それくらい複雑で、且つ設定が複雑だからこそ人の心もより複雑に絡み合って、この切なさから感動を生んでるんだと思います。

 

だから難しそうという設定から入らず、ぜひ素直に2人の心を感じながら見て欲しい。

きっと、今大切な人のそばに当たり前にいられる現実に感謝し、より目の前の一人を今この瞬間から大切にしていこうと思えるはずです。

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かしなも

非常に多趣味なオタク気質。映画・ミュージカル・野球・芸能・パン作り・健康・美容・・・気になればとことん試さなきゃ気が済まない。そしてとことん調べなきゃ気が済まない。そのためお休みの時間は足りておりません。この多趣味が誰かのお役に立てたり、心を動かせていただければ幸いです。

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