恋愛

深夜に見たい映画!濃密で一味違う個性的ラブストーリーを4つ紹介

他にはない独特の映画ラインナップで、映画ファンの間では話題となっているテアトル新宿。邦画専門の映画館であるテアトル新宿では独特の魅力がある様々な作品が日々上映されています。

今回は今までにテアトル新宿で上映された、濃密で個性的なラブストーリーを4本紹介していきます。ちなみに今回紹介するドラマや映画はU-nextやNetflixなどの動画サービスで視聴が可能です。ぜひ探してみてください。

参考記事:「31日間無料体験」U-nextで映画を探す

 

目次

花宵道中

宮木あや子原作の同名小説を映画化した本作は、2014年に安達祐実主演で映画化されました。

吉原に生きる女郎の悲しくも美しい恋物語を描き、主人公の女郎「朝霧」の一途な思いの行く末が綴られています。

 

花宵道中のストーリーは?あらすじ解説

舞台は江戸吉原の小見世である山田屋。そこで女郎として働く朝霧はひたすらに客に抱かれ続ける、変わらない毎日を過ごしていました。

ある日、妹女郎の八津に誘われ縁日に出かけた際、染物屋の半次郎に出会います。半次郎が見つけてくれた朝霧の下駄の鼻緒が、彼の染めた染物で作られていたことがきっかけで二人は惹かれあい、やがて恋仲へ。

しかしそんな中朝霧の馴染みの客、山田屋の座敷に半次郎が同席したことにより、事態は大きく揺れていくのです。

 

見所1:朝霧と朝霧を取り巻く登場人物たち

主人公のである朝霧は長く女郎として働いてきたため、「吉原の外に居たって中に居たって、何も変わらない」と、ときめく心を忘れ、恋することもなく毎日を過ごしていました。

しかし、朝霧を取り巻く人々との関わりによってその心は変わっていきます。恋仲となる半次郎はもちろんですが、個人的には妹女郎の八津が重要な役割を担っていると思いました。

 

八津は外に出るのに乗り気でなかった朝霧を縁日に誘い、それがきっかけで朝霧は半次郎と出会います。

また、八津が馴染みの客である大島屋から裏切られた際に泣き叫ぶシーンは、恋の痛みを代わりに表現しているように思えます。その後、揺れ動く朝霧が味わうであろう、恋の苦しみの暗示にもなっているのではないでしょうか。

 

見所2:主演、安達祐実の迫真の演技

花宵道中は主演の安達祐実さんがオールヌードに初挑戦したことで、話題となりました。

しかし、女郎という恋することを許されない女の姿を見事に表現している姿は、それ以上に注目すべき点です。半次郎との許されない逢瀬は、決して幸福になれないことが想像できるのにどこか美しく、目が離せません。

 

また、他の女郎たちの演技もみどころです。

世間話のシーンなどを取り入れることで、遊郭ものという見る人を選ぶ題材でも触れやすく、女性でも見やすい映画に仕上がっています。

 

さよなら歌舞伎町

さよなら歌舞伎町は2015年に廣木隆一監督によって、作成された映画です。元AKBの前田敦子さんがメインキャストとして起用されており、2016年にはイタリアでも公開されました。

歌舞伎町のとあるラブホテルの一日を舞台に、それぞれの人々の姿を描いた群青劇となっています。

 

さよなら歌舞伎町のストーリーは?あらすじ解説

一流ホテルで働くことを夢見ている徹。

ラブホテルの店長であることを、家族や恋人に隠して生活していましたが、そんな中で実の妹が自分が店長を務めるラブホテルに来たことをきっかけに、彼女がAV女優となったことを知ってしまいます。

 

駆け落ち相手の犯罪者を家に匿いながら働く従業員、ホテルに仕事のためやってきた韓国人のデリヘル嬢、風俗スカウトのために家出少女を連れ込んだ男、そして音楽家としてメジャーデビューするため枕営業をする恋人

それぞれの人々が紡ぐ物語が、新宿歌舞伎町のラブホテル・アトラスを軸として進んでいきます。

 

見所1:ラブホテルに集まる個性的なカップルたち

さよなら歌舞伎町には個性的なカップルたちが複数登場し、物語をそれぞれの色で染めていきます。

 

枕営業をしに自分のラブホテルに来た恋人を止められない店長の徹。

犯罪者であることを隠しながら、家に匿っている駆け落ち相手と時効を待つ従業員、里美。夢を叶えるため、恋人に内緒でデリヘル嬢として働く韓国からの不法残留者、ヘナ。

 

他にも同僚と不倫する女刑事の理香子や、風俗スカウトマンとして働く正也など、「訳アリ」な男女たちの決して清らかとは言えない関係が好奇心をそそり、どんどん先の展開が気になっていきます。

 

見所2:それぞれ違った24時間を持っている

さよなら歌舞伎町には、誰かと同じ時間を過ごしている人は一人も居ません。皆それぞれ何かを思い、別の選択をして生きています。

この映画の魅力は、一日でこれだけのことが起きている、自分の24時間とはみんな違う24時間を過ごしている、そしてそれは誰かにとっては人生を変える時間でもある、という当たり前のことを改めて認識させてくれるところだと思います。

そして、自分とは違う時間を過ごしている人の姿を垣間見れる「覗き見」感が、更にこの映画を楽しむエッセンスとなっています。

 

夜空はいつでも最高密度の青色だ

本作は最果タヒ著の同名詩集が原作となっている異色の映画です。映画内に詩を散りばめながら、

映画オリジナルの男女による不器用で孤独なラブストーリーが描かれていきます。

 

夜空はいつでも最高密度の青色だのストーリーは?あらすじ解説

舞台は現代の東京。

昼間は看護師として勤務し夜はガールズバーで働く美香は、病院で向き合う身近すぎる死にも、ガールズバーでの上っ面だけの笑顔にも、虚しさを感じて生きていました。

 

そんな時、勤務先のガールズバーで建設現場の日雇いである慎二と出会います。

二人はよく似た孤独と不安を抱えており、惹かれ合いながらも近づいたり、離れたりを繰り返して、日々を過ごしていきます。

 

答えの出ない疑問、拭えない人生の不安、誰かと一緒に居ても消えない孤独、胸の奥に抱えた不安を抱えながら、不器用な二人の恋物語は紡がれていきます。

 

見所1:「孤独」を中心として深まっていく人間関係

メインの登場人物である美香と慎二は、二人とも不安と孤独を感じながら生きています。

美香は勤務先のガールズバーでも周りの従業員たちとなれ合おうとせず一人煙草を吹かし、逆に慎二は建設現場の仲間たちに無意味な会話を続け、孤独を紛らわせています。

 

本作には、そんな「孤独」を抱えた人物が複数登場します。

職を失ったら終わりだと嘆く日雇い仲間の岩下、故郷を離れて働くフィリピン人のアンドレス、誰にも聴いてもらえなくても歌い続ける路上の歌手現代東京に実際に存在しそうなリアルな人々が、一層この映画の魅力を際立てています。

 

見所2:原作が異例の詩集

小説や漫画が原作の映画が多い中、本作の原作は異例の詩集です。

元となった詩集の著者である最果タヒさんは若手の詩人で、現代人の心に染み入る詩を多く発表しています。原作に収録されている詩は映画の中でもいくつか謳われており、それが物語の中で浮くことなく調和されています。

不安と孤独のあふれる東京の中でも、最果タヒさんの詩のように不器用に生きていく美香と慎二の姿に、自身を重ね合わせる人も多いのではないでしょうか。

 

夏の終り

夏の終りは2013年に熊切和嘉監督により映画化された、3人の男女の三角関係を描いたラブストーリーです。

原作は作家の瀬戸内寂聴さんが出家前に発表した小説で、自身の経験を元にしているそうです。年上の妻子ある作家と年下の青年との間で揺れる女性の姿を、情緒豊かに描いています。

 

夏の終りのストーリーは?あらすじ解説

年上の作家、慎吾と長く一緒に暮らしている知子。

食事を一緒に食べたり、穏やかな会話を交わしたりと傍からみれば仲の良い夫婦に見えますが、実は慎吾には妻子がおり、妻と知子の間を行き来しながら生活していました。

 

知子はそれを知りながらも現在の生活に満足していましたが、ある日かつて知子が駆け落ちした青年、涼太が姿を現します。

知子は再度涼太と関係を持ってしまい、そこから慎吾との関係も少しずつ姿を変えていきます。

 

見所1:3人の男女が織り成す複雑な関係

慎吾と涼太、二人の間で揺れ動く知子は、一見1人の男に心を定められない優柔不断な女性に見えます。

しかし夫と別れの際も好きな人が居る、とはっきり告げたところなどから、自分の心にあまりに正直すぎる女性、という印象を受けました。

 

妻子ある慎吾からの「一緒に死んでくれ」という申し出に答えるところや、涼太に対して愛ではなく「憐憫」で一緒に居ると言いながらも忘れられない知子の姿からは、女のとしての情を感じ2人を確かに愛し、

だからこそ悩むのだと感じました。

 

見所2:瀬戸内寂聴さん、自身の経験から

この映画の原作は、著者の瀬戸内寂聴さんが自身の経験を元に書いた小説です。

慎吾と涼太にも実際のモデルが居て、特に涼太は瀬戸内寂聴さんの結婚生活を、実際に破綻させるきっかけとなった男性だと言われています。

 

実際にあった出来事がモデルのノンフィクション、ということを念頭に入れてこの映画を見てみると、男女の感情の複雑さや人間の恋心の難しさがより強く感じられると思います。

 

まとめ:一味違うラブストーリーを深夜に

今回、個性豊かな一味違うラブストーリーを紹介しました。テアトル新宿で上映された恋愛映画は、一癖も二癖もあるものが多く、見る人を一筋縄ではいかない世界に引き込みます。

ぜひ作品に触れて、表面だけではない深いところを抉っていく恋の痛みや濃厚さを楽しんでみてください。では!

参考記事:「31日間無料体験」U-nextにて今回紹介した映画を探す

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meino

平成の冬生まれ。オフィスワークや接客業などに就き社会の歯車を回しつつ、エンタメ・サブカル・アングラ系コンテンツへの興味が膨らみすぎて文字を書き始めたライターです。社会勉強と称して珍しいイベントやコンテンツの体験に勤しみつつ、記事やレビューを書いています。

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