苦しい恋愛をしている人へ。自分が我慢すれば大丈夫。そんなふうに思っていませんか?
みなさん、こんにちは。新婚OLのきじ田とらみ申します。
ぴくあぶさんで、モテない自虐OLの連載を持たせていただいたのも、今は昔。
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この3年ほどの間に強烈な恋愛経験を経て、今年のはじめに結婚に至りました。
この3年間で、どんな人達と付き合っていたのか端的に言うと、1人目が「夢追い公務員」、もう1人は「借金持ちで誠実な人」です。
前者は、「私なら彼を理解できる」と苦しみ、後者は「信じて大丈夫かな」常に不安定な気持ちを持ちながらお付き合いをしていました。
最終的には、後者と結ばれて、金銭問題も解決し(今ではかなり計画的に運用ができ、ゆとりをもった資産形成ができています)、とても幸せな毎日を過ごしています。
今日は、前者と付き合っていた頃の自分へのメッセージとして、経験から自分の幸せと恋人について綴ってみました。
同じような境遇の方やそうでない方も、一 つの参考として見ていただけると嬉しいです。
目次
夢い追い人を支えたかった。現実は甘くない。
私が付き合った夢追い人は、地方公務員をしながら夢を追いかける同い年のランナー。彼の夢は、陸上で全国大会に出場することでした。
競技は陸上の長距離2種目、マラソンと5000mで、毎朝時起き10kmのランニン グと筋力トレーニングをし、出勤、帰宅後は9時に寝る。休日はレースがあれば実業団の試合に出て、そうでなければ出身大学の後輩と、20∼30kmの走り込みを行い、 残りの時間は休息や分析の時間に当てていました。
この生活を見ていると、とてもじゃないけど恋人と過ごす時間がないのではないか、と思われたのではないでしょうか。
もちろん、彼の生活の中に、私の入り込む隙間はありませんでした。
シーズン中のデートは多くても2週間に一回。3時間以内には帰宅。
近距離恋愛をしているにも関わらず、2ヶ月以上会えないこともありました。
電話メールの端々には、「あまり大切に思われてないだろうな」と思えるような表現が見受けられましたし、いつまた連絡が途切れるのかと日々恐怖のようなものを感じながら、過ごしていました。
負担になりたくないという思いから、できるだけこちらからの連絡は控えるようにして、時々彼から来る連絡に一喜一憂していました。
当時の私日記を振り返ると、「彼を支えられるのは私だけ」「シーズンが終わったら、また楽しい日々がはじまる」そんなことばかり書いていました。
どうして付き合ったのか
「釣った魚には餌をやらない」
付き合ってからは、辛い日々を過ごしてきましたが、はじめからそうであった訳ではありません。出会った当初や付き合うまでは情熱的なアプローチを受けてきましたし、オフシーズンは一緒に旅行にいくこともありました。
「釣った魚に餌をやらないタイプなの?」 「どれが本当の●●君(元彼の名前)なの?」
直球で疑問をぶつけてみたことがあります。 彼から返ってきたのはこんな言葉でした。
「どれも本当の僕であることには変わりないけど、陸上で頭がいっぱいになると、たとえ家族であっても入り込む隙間がなくなってしまうんだ。」
こんな彼のことを支えられるのは私だけ。相手もきっとそう思ってくれている。と思い込み、寂しい思いを飲み込もうとしていました。
ただ、彼が出場した実業団の大会を見に行くと、仲睦まじいカップルや、お父さんの競技を応援する母子、そんな人達に囲まれていたのです。
「きっと時期がくれば、私もそんなふうになれるはず」
そう思いたかった反面、「この人達も、今の私みたいに辛い思いをしてきたのかな?追う人だけど、そんな風に見えないな...」 そんな疑問も湧いてきました。
今思うと、彼が悪かったのでもなく、私が悪かったのでもなく、お互いが求める恋人像が違ったのだと思います。
長く付き合う程に、違和感は大きくなっていく
一年と少し付き合いましたが、はじめに飲み込んだ辛い思いは段々と耐えられなくなっていきます。
要員は色々とあると思うのですが、私の場合はこんな理由でした。
- 終わりが見えずいつまで耐えるべきなのか、という不安が大きくなっていく
- 付き合う時間が長くなるほど、お互いに気を遣わなくなっていく(私の受け皿が小さくなり、彼の私への扱いが雑になっていき、関係はほぼ破綻していました)
耐えてきた期間が長い程に、別れの辛さが尾を引く
結局、このように無理が生じた関係は長く続くことはなく、「陸上に集中したいから別れてほしい」という一方的な宣言によって、私たちの関係は終わりを迎えました。
別れた時、友人や家族からは、こんな風に言われました。
「もっと大切にしてくれる人がいると思っていたから安心したよ。」
周囲の言葉とは裏腹に、私の心はドン底。
大袈裟ではなく半年程は、通勤途中のバスや職場のトイレで突然涙が止まらなくなったり、元彼に長文メールを送りつけたり、街中でランナーを見かける度に悲しくなったり。
周囲が心配するような状況でした。
こんなに辛い期間が長ければ長いほど、別れの時は辛いものなんだと思いました。
ツラい状況から復帰した方法
私が失恋の傷が癒えたのは、別れてから半年ほど経ったころのことでした。
癒えたのはこんな要因がありました。
- 失恋よりも辛いことがあった
- 心から幸せにしてくれる人に出会った
失恋よりも辛かったことは、祖母の家で飼っていた猫が亡くなったことでした。
生まれたばかりのころからとても可愛がっていたのですが、腎不全で若くして亡くなりました。まだこれから長く生きられるはずだった若い小さな命が消えてしまったことは本当にショックな出来事でした。同じタイミングで、元彼から貰ったプレゼントも失くしました。
これ以上世の中に悲しいことがないのではないかと思うほど、お葬式や火葬中も泣き続けました。
3日3晩、泣き続けて少し経った頃、ちゃんと前を向かなくてはという気持ちが少しずつ湧いてきました。
生きたくても生きられなかった小さな命のことを思うと、何としても立ち直って幸せになる義務があると思えたのです。
同時に婚活を再開し、今の夫と出会いました。
彼は私や私の家族、友人のことを本当に大切にしてくれました。大きな試練がいくつかありましたが、それを一緒に乗り越えていきたいと思えるほど、誠実な人柄に惹かれ、徐々に元彼の存在が私の中で小さくなっていきました。
失恋を癒す為には、その恋よりももっと幸せになることなのだと、使い古された定義を改めて実感したのでした。
最後に:ツラい恋愛をしている人へのメッセージ
今ツラい恋をしている方へ、私からこんな質問を投げさせていただきます。
- あなたの恋人は、あなたの事を大切に思ってくれているでしょうか
- もしそうであれば、言葉だけでなく行動でも示してくれているでしょうか
- 違和感を感じながら、見て見ぬ振りをしていないでしょうか
- このツラい思いは、一時的なものでしょうか
- 何より、この関係を続けることによって、幸福感よりも悲壮感の方が大きくなっていないでしょうか
自分自身の経験から、そして短い期間で結婚生活を終えてしまった友人の経験から、この質問を投げさせていただきました。
幸せの定義は人それぞれ、同じ境遇にいたとしても感じ方は皆違います。
もし、今の恋がツラいと感じている方が読んでくださっていたら、こんな言葉を届けたいです。
あなた自身が、自分を大切にできていると思えるような、心から幸せを感じられるような恋になりますように。
きじ田 とらみ
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