いつも思うのだ。あの時こうしていれば、何か変わったのかもしれない。もっと良い今が、あったのかもしれない。
タイムマシーンで過去に戻れたら、今や取り返しのつかないほど絡んでしまった糸の、最初の綻びを見つけて、なおしてみたい。直して、もう二度とほころばないように、慎重に、間違わずに。
そうやって大切に糸を結んでいきたい……。
だけど、タイムマシーンができるかなんて、私達には分からない。
きっとたぶん、過去には戻れない。だから現実は、変えられない。
じゃあもう私達は「幸せ」になれないの?
諦めるしか、ないの?
いや、違う。人生はもっと、シンプルだ。
難しい理屈にがんじがらめになって、行方を見失って、面倒くさくて置き去りにして。最も単純で、そして大切なことを、私達はいつのまにか、忘れてしまっている。
特別なことなんていらない。からまった糸を、一本一本、解いていけば良い。そうして順番に手繰り寄せれば、人生の綻びは、きっとほどけていく。
過去になんて、戻らなくて良い。あなたはたった今から、幸せになるのだ。
「ぴくあぶ(peek a boo)」を日本語にすると、いないいないばあになります。
くだらないことが人生をほどくきっかけになる。目を開けば、そこには違う未来が広がっている。私達はあなたの、人生をほどく「きっかけ」になりたい。そんな意味を持たせたくて、この名前を選びました。
「自分のメディアを立ち上げる」
言葉だけ見れば、大層なことです。誇れる学歴も肩書きもない私が、どうしてわざわざ発信する場所を設けることにしたのでしょう。一体、どんな有意義なことを、発信できるというのでしょう。
誰に向かって、偉そうに物事を語るというのでしょう。
3年前の今頃、私は部屋の片隅で、天井を見つめていました。悲しいような、それでいて平凡さすら感じていて、だけどしっかり絶望的な「今」に飲み込まれて、孤独の中に身を預けることしかできなかったのです。
助けてほしかった。誰かに愛されても見たかった。
でも、その求め方も分からない。
「私はこれから、どうなるんだろう」そんな疑問を、頭の中で反復横跳びさせながら、ただただ、息をしていました。自分が生きていることを、忌まわしくすら思いながら。
「大丈夫だよ。あなたには幸せになる権利がある」
私が軸にしているこのメッセージを含め、私が紡ぐ全ての言葉は、あの時の自分が、誰かにかけてほしかった言葉達です。
「助けて」って、声にならなかった。今起きている問題がなんなのか、それすら分からなかった。誰かに抱きしめてほしかったし、答えがほしかった。だけど、全てを放棄しました。考えることも、努力も、幸せに、手を伸ばしてみることも。
理由は簡単。「私なんて幸せになれるはずがない」そう思っていたから。
もしかしてこれを読んでいる人の中にも、そんな「あの頃の私」がいるのではないでしょうか。
そんな、今も私の中に燻るあの頃の私を抱きしめたい。そんな思いがあるから。だから私は、言葉を紡いでいます。
ライターとしてお仕事をするようになってから、大勢の方に言葉を届ける機会が増えていきました。
ダイレクトメッセージでの相談は増え続け、ツイッターのフォロワー数も、日を追って増していきます。だけどそれと比例するように、私の意図しない「yuzukaらしさ」を求められることに悩まされるようになりました。
いつしか、求められることを書くしかなくなっていく自分がいて、そうやって書くメッセージは、「伝えたいこと」から、逸脱していることも多かったのです。「伝えたいこと」は、どんどん増えていくのに。
届けたい人は増えていくのに、自分の伝えたいことが伝えられない。それじゃあ、言葉を書く意味がない。
だから、決めました。「自分の思いを、まっすぐに伝えられるメディアを作ろう」と。
『ぴくあぶ(peek a boo)』では、綺麗事を言いません。
「あなたはありのままで良いのよ」「何もしないでも愛してくれる男性だけを選びなさい」そういう、最近の生ぬるい風潮には、逆らっていきます。
ありのままで良い?そんなことが許されるのは、生まれながらに美貌や健康的な心を与えられた、一部の恵まれたお姫様だけです。私達は、このまま立ち止まっているわけにはいかない。
「あなたには幸せになる権利がある」から。だからこそ、その権利に手を伸ばす、努力をしてほしい。だってその幸せ、ただ待っているだけでは手に入らないから。戦略的に、ちょっとずるがしこく。自分が幸せになるためには、「努力」をしなければならない。
『ぴくあぶ』は、その「努力」の道しるべになります。恋愛も、仕事も、人生はやっぱり少し、努力が必要。だけどあくまで自分のために。そしてちょっと、ずるがしこく。それは可愛くなることかもしれないし、ちょっと生き方や考え方を、変化させてみることかもしれません。
「努力なんてしなくて良い」そんな甘い言葉にしがみついていたら、いつまでたっても、幸せにはなれない。綺麗事も、うわべだけの甘い言葉も、もう、聞き飽きたでしょう?
あなたが幸せになるために、あなたが前を向くために。『ぴくあぶ』というメディアは、あなたが絡ませてしまった人生の糸をほどく、最初のきっかけになります。「努力」のあり方や方法を、発信します。
明日のあなたが、今より少し、笑顔でいられるために。その笑顔の横に、『ぴくあぶ』が寄り添えていたら、素敵だから。
「もう、いやだ!」って道に迷ってしまった時。自分を苦しめるのを少しやめて、『ぴくあぶ』を、訪ねてみてください。
私はこれから何度だって、この場所で伝え続けます。「あなたには、幸せになる権利がある」ということを。
みなさまの幸せな明日を願って。
2018.01.31. yuzuka
yuzuka
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