こんにちは、ライターのかしなもです。主に映画やドラマに関する考察記事を書いています。
さて今回紹介する「プラダを着た悪魔」はデヴィット・フランケル監督、メリル・ストリープ主演で2006年に公開されました。ファッション業界の煌びやかな世界、また流行を生み出すためスピード感のある厳しい世界の両方を描いています。
映画内ではタイトルから想像できるよう、数多くの衣装が登場します。
その衣装を担当されたのは、映画「セックス・アンド・ザ・シティー」でも衣装を担当されたパトリシア・フィールド。「さすがパトリシアのセンス!」と言ってしまうほど、公開から13年がたった今でも、劇中に登場する衣装を見ると心が踊らされます。
ファッション好きにはぜひそこも注目して見てみてほしいです。
今回の「プラダを着た悪魔」は、U-nextさんで視聴可能です。
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内容(あらすじ)はアン・ハサウェイ演じるアンドレアが報道記者を目指し、当初全く興味のなかったファッション誌の業界に就職します。
そこでメリル・ストリープ演じる鬼のような敏腕編集長ミランダに出会い、彼女の人生が大きく変化することになるのです。全くファッションに興味のない田舎者アンドレアが、必ずこの業界経て、報道記者になるんだと決意のもと、第2秘書として必死でミランダについていきます。
その中でたくさんの人と出会い、揉まれながら成長していく物語です。
アンドレアの成長において、存在を無視できない人物はミランダの右腕であったスタンリー・トゥッチ演じるファッションディレクターのナイジェル。ナイジェルは鬼のようなミランダを全面的にサポートしながら、後輩のアンドレアを立派なアシスタントとして育て上げました。
今回はそんなナイジェルに学ぶ「後輩の育て方」を以下の3点に渡って話していきたいと思います。会社などの組織に属している人に興味をもってもらえる内容だと思うので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
目次
誰より仕事が出来る
劇中、ナイジェルが同じ会社の誰よりも仕事を出来るのだ感じる場面があります。
社長であるミランダからの信用度は半端ではないし、ミランダの心を読むことを誰よりもできるのもナイジェル。
まずは冒頭、アンドレアが面接のためにオフィスへ来てすぐのシーン。
ミランダがまもなく到着するとの連絡が第1秘書のエミリーに届くと、オフィス内の従業員はものすごい勢いでざわつき始めます。そんな中ナイジェルは、「Gurad your line!」(戦闘態勢に入れ!)と一言。
これだけ多くの従業員が慌てる中、この一言を言い放ち統括するような堂々とした姿から、ミランダほどではないが、ナイジェルもなかなか只者でない様子を伺うことが出来ます。
ミランダが出勤し、彼女が編集長を務めるファッション誌「RUNWAY」で使用する衣装の話し合いをしている場面でも、ナイジェルの提案を受け入れるミランダの姿を何度か伺えるのです。
ナイジェルはミランダを理解した上で提案し、ミランダはナイジェルを信用した上で提案を受け入れます。
このように誰より仕事が出来る先輩は、仕事をする上で後輩として慕いたくなるもの。
「あの人には敵わないな、あの人みたいになりたいな。」と後輩に思ってもらうことが出来れば、自分が努力すればするほど、引っ張られるように成長していく後輩も多いのではないでしょうか。
後輩を育てる上で自分の姿、行動で仕事の在り方を示すことは、後輩のことを思い、言葉のみで指導を続けるより余程効果があるのでしょう。
叱る→即フォロー
ナイジェルは後輩を育てる上で「叱ること」と「フォローすること」の両方が非常に上手く絶妙のバランスだと思えます。
アンドレアが日々のきつい仕事に音を上げナイジェルに弱音を吐きだし、加えてミランダに対する愚痴も吐きに吐き出す。それを聞いたないジェルは「Andy, be serious. You are not trying. You are whining.」(まじめに考えろ。お前はまだ挑戦していない、愚痴を並べてるだけだ。」と喝破。甘ったれたアンドレアに仕事の在り方を懇々と説明し、叩き直します。
仕事はあたり前にこなして当たり前。こなして誉められないことなんて多くある。
それでもその仕事をして自分はどうありたいのか、誰にどうされるのではなく、自分はどうしたいのかという仕事のとらえ方をナイジェルはアンドレアに伝えたように思えました。
上記のように仕事を出来るナイジェルに、とことん正論を言われたアンドレアは納得をせざるを得ません。
しかし、多くの後輩はそのあとどのような行動に出るかわからず戸惑ってしまうことも多いだろう。しかし、アンドレアは即ナイジェルに甘えます。(そこで素直に甘えたアンドレアも賢いとは思ったが…)
ナイジェルは「No,no,no.」と拒否をしつつも結局はアンドレアを助ける。ファッション雑誌で働くにあたり、身だしなみを整えようとナイジェルにスタイリングをお願いし、アンドレアにあったサイズの洋服をナイジェルが抜群のセンスでコーディネートしていくシーンに繋がります。
叱った後の具体的なフォローにより、後輩が立ち上がるきっかけを作る。このことは後輩を育てる上ではきをつけておかなければならない振る舞いであると考えられますね。
後輩の成功は全力で喜ぶ
ファッションショーに参加するため移動してきたパリにて。
ナイジェルとアンドレアがナイジェルの昇進予定を祝してシャンパンを飲むシーン。
アンドレアはミランダの所に来た当初は服のサイズが6と、ファッション業界で働くものとしては情けない体付きでした。
そのためナイジェルに「サイズ6」と呼ばれてしまうこともしばしば。しかし、心を入れかえ懸命に仕事に取り組んできたアンドレアは、ついに「サイズ4」へ。
そのことをナイジェルは全力で喜んで見せました。
上記の2でアンドレアを叱った時とは打って変わり、少年のように、アンドレアの努力そして成功を喜びます。
後輩の成功を素直に喜ぶことが出来る人材が世の中にどれほどいることか。みんな後輩に越されるようなことはしたくないものです。そんな中で心の底から後輩の成功を喜ぶナイジェルは本当の意味での出来た先輩なのでしょう。
まとめ:人間の成長過程と周辺の環境こそが本作の本質
一見、単なるファッション業界の映画であり、煌びやかな衣装やステージが目立ちます。
しかし今回紹介したような一人の女性の成長と彼女を取り巻く環境の変化こそこの映画の本質なのだと感じました。個性的なキャラクターがおりなす人間模様に注目して見てみてください。
またミランダの鬼上司っぷりに注目しがちですが、アンドレアが成長する上でのナイジェルの存在は無視できません。
ナイジェルのような上司が職場に一人いるだけで、会社の人材教育は大きく向上し、毎日の仕事がより豊かになるでしょう。私にもそんな先輩がほしい...
ということで、以上です。
今社会組織でもがく全ての人におすすめしたい映画です。では!
かしなも
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